アクセス数激減中の当ブログですが、ブログでご飯を食べているわけではないのでそれは気にしなくていいのかな・・・とは思っています。
広告の貼りつけもしてませんしね。
しかしアクセス数は激減したものの、ここ1年ほどで明らかに検索傾向が変わってきたのが分かります。
以前はこの記事がアクセス数トップでした。
そして、現在のトップ、多分アクセス数が逆転したんだと思いますが、この記事です。
グーグル検索でもY!検索でもこの記事がトップです。
はてなブックマークおよびあんてなからお越しの方はおそらく読者でしょう。
トップページへのアクセスの比率が突出していますのでね。
これは私の想像ですが、「為替差益」に課税されるのを恐れている人々(つまり、殖えすぎちゃって困るわ~といらぬ心配が増えた方)もいる一方で「財産差し押さえ」におびえて暮らす方々も増加しているのでは?
つまり、私を含む市井の方々にも貧富の差が広がって来ているのでは、とわたしレベルの人間でも察せられるということです。
過去にこんな記事も挙げていますが、必要最低限の財産以上の所有があれば、生活保護を受けるのはまず無理でしょう。 rio-okajima.hatenadiary.com
多分、健康を害して働けなくなった人でもない限り手に職がある方も対象外では。
一般の方はおそらく目にすることはないと思いますが、
「サシオサエ ○○シ(市)」
と通帳に差し押さえ金額と市町村名が記載されて強制的に引き落としがかかっている通帳をここ1年ほどで5人は目にしました。
私の勤務先は名前は知っていても、地方でも全国的にでも、給与振込や決済口座として使用するには決してメジャーではないはずなのにこれだけいるのですから、他の金融機関ではこの扱いをされた者は相当数いると思われます。
思い出したことがあったので書いておきます。
それは20年ほど前の話。
お客さまの中に自営業の老夫婦がおりました。
この二人が「上長(便宜上の表示)」に相談があると言って来店しました。
察しの通り金策ですが、その日は相談内容が深刻でした。
「自転車屋をやっているが、もう自転車屋では食えない。カネを工面するところがないので生活保護を受けようと思っている。でももう借りるところもないし、生活保護を受けるまではお金もない。正直なところ、ここ何日かはご飯もロクに食べられていない。どうしよう」
とかなり切迫した内容でした。
上長の知り合いで、上長の親とこの方々は同世代のようです。
この上長は、私の会社ではいささか変わった経験や経歴の持ち主だったと思います。
・他行での勤務経験があり、仕事で融資もやった。
当社は転職組は少なく、たたき上げや親も同会社の人が多い。当時としてはかなり珍しい経歴の持ち主。
・両親が小学生の子供を残して借金で蒸発(って今言うのかな??)してしまったので、一晩だけだが自分ちでこっそりこの子供を預かったことがある(多分銀行員としてはご法度な行動では??知らんけど)という話を本人から聞いた。
人として放っておけなかったのでしょう・・多分。
上長は「この老夫婦に確か、保険があったね」と思い出し、この老夫婦に証券を持参するよう促し、一旦帰らせました。
すぐに証券を持参したので、この上長は貸付可能額を調べさせました。
どうやらすでに沢山借りているようですが・・・・??
「うん、まだ、10万円ほどは大丈夫だね。○○さん、この保険以外に保険はある?預金は?」
預金は国民年金が入ってくる通帳があるけど、残高はほぼゼロ。
保険もここの会社のしか、入っていない。あとはみんな解約した。
無論、家は抵当に入っているし。
「こうしましょう、○○さん。まだ市役所に生活保護の申請はしていないでしょう??」
してない、と言います。
「保険はいずれ解約しないと生活保護うけられないだろうけど、今日、また保険の貸付を貸付限度額いっぱいで申込んで現金化しなさい。カネはすぐ出るし、それで当座の生活費は大丈夫でしょう、で、そのお金は絶対に通帳には入れないで黙っていなさい。その後解約して解約還付金を受け取って、財産は国民年金と、保険の解約還付金しかありません、と役所には申し出ればいいのです」
!!
老夫婦は「とにかく解約をして、財産を把握させないと生活保護が受けられないのだ」と思いこんでおり、当座の生活費の確保と通帳には入金しない方がいいという所までには考えが至っていなかったようでした。
「役所は保険契約の保有があるかどうかは調査するだろうけど、いつ貸付したかとかまでは見ないだろ、単純に契約があるかないかを見るだけだろ」と上長は言います。
「ここ何カ月かで一番うれしい出来事だ」と老夫婦は言い、文字通り涙ぐんで帰宅しました。
貸付のお金もすぐ現金化できたようです。
後日談。
どうやら生活保護の申請が降りた老夫婦のうち、奥さんの方は近所のスーパーに新しい働き口を見つけたようです。
「皆さんにお礼」と言って持参したのが売れ残りの、賞味期限スレスレの納豆でした。
この当時で年金受給者な年齢だったからこの老夫婦は二人とも亡くなっていることでしょう。
現在の私の勤務先はこの店舗からさほど離れておりませんし、この上長もまだ在籍しておりますが、この上長の現状を漏れ聞くに、気の毒な気持ちでいっぱいです。
この店舗にとどまらざるを得なかった上長。
そして人員は減らされ、現在はこの上長と係長が1名。
その後私自身も人員削減の対象になり、私が減ったことでここの店舗の常勤社員は4名に。
現在はそれからさらに2名も減ったのです。
私の最後のお勤め先はもしかしてこの店舗になるかもしれません。
覚悟しておきます。